爬虫綱(Reptilia)

科レベルの分類(鳥下綱(鳥類)以外)(Families)


Class
亜綱
Subclass
下綱
Infraclass

Order
亜目
Suborder
下目
Infraorder
上科
Superfamily

Family
爬虫綱
Reptilia







































爬虫綱
Reptilia







































爬虫綱
Reptilia







































爬虫綱
Reptilia
鱗竜亜綱
Lepidosauria







































鱗竜亜綱
Lepidosauria







































鱗竜亜綱
Lepidosauria
ムカシトカゲ目
Sphenodontia
ムカシトカゲ科
Sphenodontidae
有鱗目
Squamata







































有鱗目
Squamata







































有鱗目
Squamata
フタアシトカゲ亜目
Dibamia
フタアシトカゲ科
Dibamidae
ヤモリ下目
Gekkota
ヒレアシトカゲ上科
Pygopodoidea
イシヤモリ科
Diplodactylidae
ヒレアシトカゲ科
Pygopodidae
カワリオヤモリ科
Carphodactylidae
ヤモリ上科
Gekkonoidea
トカゲモドキ科
Eublepharidae
チビヤモリ科
Sphaerodactylidae
ユビワレヤモリ科
Phyllodactylidae
ヤモリ科
Gekkonidae
スキンク下目
Scincomorpha
(Scincoidea)
ヨルトカゲ科
Xantusiidae
ヨロイトカゲ科
Cordylidae
カタトカゲ科
Gerrhosauridae
トカゲ科
Scincidae
カナヘビ亜目
Laterata
(Lacertoidea)

ピグミーテグー科
Gymnophthalmidae
テグートカゲ科
Teiidae
カナヘビ科
Lacertidae
ミミズトカゲ下目
Amphisbaenia
フロリダミミズトカゲ科
Rhineuridae
セイヨウミミズトカゲ科
Blanidae
Cadeidae科
Cadeidae
フタアシミミズトカゲ科
Bipedidae
フトミミズトカゲ科
Trogonophidae
ミミズトカゲ科
Amphisbaenidae
オオトカゲ亜目
Anguimorpha
(Platynota)
Palaeoanguimorpha下目
Palaeoanguimorpha
ワニトカゲ上科
Shinisauroidea
ワニトカゲ科
Shinisauridae
オオトカゲ上科
Varanoidea
ミミナシトカゲ科
Lanthanotidae
オオトカゲ科
Varanidae
Neoanguimorpha下目
Neoanguimorpha
ドクトカゲ上科
Helodermatoidea
ドクトカゲ科
Helodermatidae
コブトカゲ上科
Xenosauroidea
コブトカゲ科
Xenosauridae
アシナシトカゲ上科
Anguioidea
Diploglossidae科
Diploglossidae
ギンイロアシナシトカゲ科
Anniellidae
アシナシトカゲ科
Anguidae
イグアナ下目
Iguania
Acrodonta上科
Acrodonta
アガマ科
Agamidae
カメレオン科
Chamaeleonidae
イグアナ上科
Iguanoidea
(Pleurodonta)
ゼンマイトカゲ科
Leiocephalidae
イグアナ科
Iguanidae
モリイグアナ科
Hoplocercidae
クビワトカゲ科
Crotaphytidae
バシリスク科
Corytophanidae
ヨウガントカゲ科
Tropiduridae
ツノトカゲ科
Phrynosomatidae
アノールトカゲ科
Dactyloidae
ハガクレトカゲ科
Polychrotidae
ヤマイグアナ科
Liolaemidae
レイオサウルス科
Leiosauridae
マラガシートカゲ科
Opluridae
ヘビ亜目
Serpentes
メクラヘビ下目
Scolecophidia
メクラヘビ上科
Typhlopoidea
ホソメクラヘビ科
Leptotyphlopidae
Gerrhopilidae科
Gerrhopilidae
Xenotyphlopidae科
Xenotyphlopidae
メクラヘビ科
Typhlopidae
所属不明
incertae sedis
アメリカメクラヘビ科
Anomalepididae
真蛇下目
Alethinophidia
サンゴパイプヘビ上科
Amerophidia
(Anilioidea)
サンゴパイプヘビ科
Aniliidae
ドワーフボア科
Tropidophiidae
ムカシヘビ(ボア)上科
Henophidia
(Booidea)
ミジカオヘビ科
Uropeltidae
ミミズサンゴヘビ科
Anomochilidae
パイプヘビ科
Cylindrophiidae
サンビームヘビ科
Xenopeltidae
メキシコパイソン科
Loxocemidae
ニシキヘビ科
Pythonidae
ボア科
Boidae
トゲアゴヘビ科
Xenophidiidae
ツメナシボア科
Bolyeriidae
ナミヘビ上科
Caenophidia
(Colubroidea)
ヤスリヘビ科
Acrochordidae
タカチホヘビ科
Xenodermatidae
セダカヘビ科
Pareatidae
クサリヘビ科
Viperidae
ミズヘビ科
Homalopsidae
ナミヘビ科
Colubridae
ユウダ科
Natricidae
ハスカイヘビ科
Pseudoxenodontidae
イエヘビ科
Lamprophiidae
コブラ科
Elapidae
カメ亜綱
Testudinata
カメ目
Testudines
曲頸亜目
Pleurodira
ヘビクビガメ科
Chelidae
ヨコクビガメ科
Pelomedusidae
潜頸亜目
Cryptodira
カミツキガメ上科
Chelydroidea
カミツキガメ科
Chelydridae
ウミガメ上科
Chelonioidea
ウミガメ科
Cheloniidae
オサガメ科
Dermochelyidae
ドロガメ上科
Kinosternoidea
メキシコカワガメ科
Dermatemydidae
ドロガメ科
Kinosternidae
リクガメ上科
Testudinoidea
ヌマガメ科
Emydidae
イシガメ科
Geoemydidae
オオアタマガメ科
Platysternidae
リクガメ科
Testudinidae
スッポン上科
Trionychoidea
スッポンモドキ科
Carettochelyidae
スッポン科
Trionychidae
主竜亜綱
Archosauria
ワニ下綱
Crocodylomorpha
ワニ目
Crocodylia
正鰐亜目
Eusuchia
アリゲーター科
Alligatoridae
クロコダイル科
Crocodylidae
ガビアル科
Gavialidae
鳥下綱
Aves


分類表更新:2018年02月(2019年09月改訂)


爬虫綱(Class Reptilia)

トカゲ、ヘビ、ムカシトカゲ、カメ、ワニ、鳥類の仲間です。日常用語としての爬虫類は鳥類を含みませんが、単系統群としての爬虫綱は鳥類を含みます。姉妹群は哺乳綱(Mammalia)です。

爬虫類(*鳥類以外)は変温動物(一部体温変動の少ない種はいます)であり、体が鱗に覆われています。卵で子供を産みます(一部卵胎生の種あり)。両生綱と異なり乾燥に強い体を持ちます。

爬虫類(*鳥類以外)は4目から成ります(爬虫綱(Reptilia)(*鳥類含む)は3亜綱44目)。

鱗竜亜綱(Subclass Lepidosauria)

ムカシトカゲ、トカゲ、ヘビ、ミミズトカゲの仲間です。現生種における姉妹群は、主竜形類(カメ目 + 主竜亜綱)(Archosauromorpha)とされます。

ムカシトカゲ目と有鱗目の2目から成ります。有鱗目が含まれるため、爬虫類(*鳥類以外)の中では最大の亜綱となっています。

ムカシトカゲ目(Order Sphenodontia)

ムカシトカゲの仲間です。現生種はムカシトカゲ科(Sphenodontidae)1科、ムカシトカゲ属(Sphenodon)1属のみから成り、ニュージーランドの一部のみに生息しています。現地ではトゥアタラ(Tuatara)と呼ばれることもあります。

外見はトカゲに似ていますが、有鱗目ではありません(有鱗目に近縁な、鱗竜亜綱ではあります)。原始的な爬虫類の特徴を残しており、生きた化石と呼ばれます。現生種における姉妹群は、同じ鱗竜亜綱に所属する有鱗目(Squamata)とされます。

有鱗目(Order Squamata)

トカゲ、ヘビ、ミミズトカゲの仲間です。現生種における姉妹群は、同じ鱗竜亜綱に所属するムカシトカゲ目(Sphenodontia)とされます。

7亜目相当69科から成る、爬虫類(*鳥類以外)の中では最大のグループです。

一般的に有鱗目の分類階級は目(Order)であり、当サイトもこれに従っています。なお[Ruggiero et al. (2015)]では有鱗亜綱(Subclass Squamata)としています。

伝統的に有鱗目はトカゲ亜目(Lacertilia)[側系統群]、ヘビ亜目(Serpentes)、ミミズトカゲ亜目(Amphisbaenia)の3亜目に分けられます。

しかしトカゲ亜目は側系統群であるため当サイトでは採用していません(トカゲ亜目に所属する下目を亜目相当に格上げ)。ミミズトカゲ亜目はカナヘビ亜目の下位分類として、階級を下目に下げて存続しています。

7亜目相当間の関係は以下の説が有力です。(英語版Wikipediaより)

フタアシトカゲ亜目(Suborder Dibamia)

フタアシトカゲの仲間です。フタアシトカゲ科(Dibamidae)1科のみから成ります。熱帯地方に生息しています。

外見はヘビに似ていて、メスの四肢は消失していますが、オスは後足が痕跡程度に残っています。有鱗目の中で、一番最初に分岐したと言われています。

ヤモリ下目(Infraorder Gekkota)

ヤモリの仲間です。2上科7科から成ります。有鱗目の中で、フタアシトカゲ亜目の次に分岐したと言われています。

当サイトではトカゲ亜目[側系統群]を採用していないため、分類表では階級を亜目相当に上げていますが、一般的に当グループの分類階級は下目であり、ヤモリ下目(Infraorder Gekkota)と呼ばれます。なお[Ruggiero et al. (2015)]ではヤモリ目(Order Gekkota)としています。

漢字で書くと家守です。家にいる害虫を食べてくれる(守ってくれる)ことに由来するとされます。

スキンク下目(Infraorder Scincomorpha)

Scincoideaとも。スキンク(狭義のトカゲ)の仲間です。4科から成ります。但しトカゲ科(Scincidae)は約1600種を含む非常に大きな科のため、9科に分割する案もあります(その場合は3 + 9で計12科となります)。当サイトでは従来の4科案を採用しています(トカゲ科の下に9つの亜科を置く)。

当サイトではトカゲ亜目[側系統群]を採用していないため、分類表では階級を亜目相当に上げていますが、一般的に当グループの分類階級は下目であり、スキンク下目(Infraorder Scincomorpha)と呼ばれます。なお[Ruggiero et al. (2015)]ではスキンク目(Order Scincoidea)としています。

カナヘビ亜目(Suborder Laterata)

Lacertoideaとも。カナヘビ、テグー、ミミズトカゲの仲間です。9科から成ります。そのうち6科はミミズトカゲ下目(Amphisbaenia)に所属します。ミミズトカゲ下目以外のカナヘビ亜目は「~ヘビ」の名に反し、四肢を持ちます。

ピグミーテグー科、テグートカゲ科、カナヘビ科については、伝統的にスキンク下目に所属していましたが、近年の系統解析の結果、ミミズトカゲ下目とともに独自のクレードに属し、当サイトではこれをカナヘビ亜目(Suborder Laterata)と名付けています。なお[Ruggiero et al. (2015)]ではカナヘビ目(Order Lacertoidea)としています。

ミミズトカゲ下目(Infraorder Amphisbaenia)

ミミズトカゲの仲間です。6科から成ります。四肢が退化しており、ヘビのようなミミズのような外見をしています。南アメリカ・アフリカおよびその周辺に分布しています。

伝統的に当グループの分類階級は亜目ですが、カナヘビ亜目の内部分類であるため、当サイトでは下目(Infraorder)階級としています。

オオトカゲ亜目(Suborder Anguimorpha)

Platynotaとも。オオトカゲ、ドクトカゲ、アシナシトカゲなどの仲間です。2下目5上科8科から成ります。姉妹群は恐らくイグアナ下目(Iguania)です。

当サイトではトカゲ亜目[側系統群]を採用していないため、分類表では階級を亜目相当に上げていますが、一般的に当グループの分類階級は下目であり、オオトカゲ下目(Infraorder Anguimorpha)と呼ばれます。但し下位分類との整合性から亜目階級とすることもあります[英語版Wikipedia]。なお[Ruggiero et al. (2015)]ではオオトカゲ目(Order Anguimorpha)としています。

イグアナ下目(Infraorder Iguania)

アガマ、カメレオン、イグアナの仲間です。2上科14科から成ります。姉妹群は恐らくオオトカゲ亜目(Anguimorpha)です。

分類体系によっては当サイトのイグアナ上科(Iguanoidea)をイグアナ科とし、その配下の12科を亜科とする場合もあります。

当サイトではトカゲ亜目[側系統群]を採用していないため、分類表では階級を亜目相当に上げていますが、一般的に当グループの分類階級は下目であり、イグアナ下目(Infraorder Iguania)と呼ばれます。なお[Ruggiero et al. (2015)]ではイグアナ目(Order Iguania)としています。

ヘビ亜目(Suborder Serpentes)

ヘビの仲間です。有鱗目に属する7亜目の中では最大のグループです。科数については諸説ありますが、当サイトでは[THE REPTILE DATABASE]に従い、26科としています。姉妹群は恐らく(オオトカゲ亜目 + イグアナ下目)です。

足を失っているのが最大の特徴で(但しヘビ亜目以外でも足を失っているミミズトカゲやアシナシトカゲなどもいます)、毒を持つ種も多いです(但し毒を持たない種の方が多いです)。

伝統的な3亜目(トカゲ亜目、ヘビ亜目、ミミズトカゲ亜目)の中では唯一、階級の変更もなく、単系統性が否定されることもなく、そのまま存続しています。なお[Ruggiero et al. (2015)]ではヘビ目(Order Serpentes)としています。

2下目 + 所属下目不明の1科から成ります。アメリカメクラヘビ科(Anomalepididae)は伝統的にメクラヘビ下目に含まれてきましたが、最近の系統解析によると真蛇下目の方に近縁である説[Y. Zheng & J.J. Wiens (2016)]があり、下目不明としています。

メクラヘビ下目(Infraorder Scolecophidia)

ミミズのような外観をしたヘビの仲間です。ミミズトカゲ下目とは異なります。1上科4科から成ります。伝統的にはアメリカメクラヘビ科も含まれますが最近の系統解析によると他の4科と単系統を成さない結果も出ています。

真蛇下目(Infraorder Alethinophidia)

メクラヘビ以外のヘビの仲間です。ヘビ類の大半を占め、日常で連想するヘビのほとんどはこちらのグループに所属します。3上科21科から成ります。

サンゴパイプヘビ上科(Superfamily Amerophidia)

Anilioideaとも。サンゴパイプヘビ、ドワーフボアの仲間です。2科から成ります。

ムカシヘビ上科(Superfamily Henophidia)

ボア上科(Superfamily Booidea)とも。ボア、ニシキヘビなどの仲間です。9科から成ります。

ナミヘビ上科(Superfamily Caenophidia)

Colubroideaとも。ナミヘビ、クサリヘビ、コブラなどの仲間です。諸説ありますが当サイトでは10科としています。

カメ亜綱(Subclass Testudinata)
= カメ目(Order Testudines)

カメ、スッポンの仲間です。2亜目13科から成ります。頭蓋骨に側頭窓と呼ばれる穴を持たないことから無弓類(Anapsida)とも呼ばれます。

最近の研究によると主竜亜綱(ワニ目 + 鳥類)(Archosauria)に近縁であるとの説が有力です。甲羅を持つのが最大の特徴です。

曲頸亜目(Suborder Pleurodira)

ヘビクビガメ、ヨコクビガメの仲間です。2科から成ります。甲羅に首を収納するときに首を横に曲げるのが特徴です。

南アメリカや東南アジア、オーストラリア、アフリカ、中東に生息しており、日本には生息していません。

潜頸亜目(Suborder Cryptodira)

カミツキガメ、ウミガメ、ドロガメ、リクガメ、スッポンの仲間です。5上科11科から成ります。

甲羅に首を収納するときに首を垂直に曲げるのが特徴です。最大種はオサガメ(Dermochelys coriacea)です。

熱帯・亜熱帯・温帯に幅広く分布しており、日本にも生息しています。

主竜亜綱(Subclass Archosauria)

ワニ、鳥類の仲間です。現生種における姉妹群は、カメ目(Testudines)とされます。

2下綱41目から成ります。鳥類が含まれるため、爬虫綱(*鳥類含む)の中では最大の亜綱となっています。

かつては恐竜や翼竜を含み、中生代では支配的陸上動物であったため「主竜」亜綱の名が付いています。

ワニ下綱(Infraclass Crocodylomorpha)
= ワニ目(Order Crocodylia)

ワニの仲間です。3科から成ります。現生種における姉妹群は、同じ主竜亜綱に所属する鳥下綱(Aves)とされます。

熱帯・亜熱帯の水辺で生活し、他の動物を襲う肉食動物であり、生態系の頂点に立つものが多いです。

鳥下綱(Infraclass Aves)

いわゆる鳥類の仲間です。現生種における姉妹群は、同じ主竜亜綱に所属するワニ目(Crocodylia)とされます。

40目を含みます。最近の学説によると、鳥類は恐竜(Dinosauria)の生き残りであり、爬虫綱の仲間とされます。

他の爬虫類と異なり恒温動物であり、体が羽毛に覆われています。歯を失い、(くちばし)を持ちます。前足が翼に変化しており、空を飛べる種が多いです。

伝統的に鳥類の分類階級は綱ですが、爬虫綱 - 主竜亜綱の下位分類であるため、当サイトでは下綱(Infraclass)階級としています。なお[Ruggiero et al. (2015)]では鳥亜綱(Subclass Aves)としています。


解説文更新:2018年10月13日(2020年04月28日改訂)

参考




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