両生綱(Amphibia)

科レベルの分類(Families)


Class
亜綱
Subclass
上目
Superorder

Order
亜目
Suborder
上科
Superfamily

Family
両生綱
Amphibia







































両生綱
Amphibia







































両生綱
Amphibia







































両生綱
Amphibia
平滑両生亜綱
Lissamphibia







































平滑両生亜綱
Lissamphibia







































平滑両生亜綱
Lissamphibia







































平滑両生亜綱
Lissamphibia

無足目
Gymnophiona
オアシナシイモリ科
Rhinatrematidae
ヌメアシナシイモリ科
Ichthyophiidae
アフリカアシナシイモリ科
Scolecomorphidae
Chikilidae科
Chikilidae
Herpelidae科
Herpelidae
アシナシイモリ科
Caeciliidae
ミズアシナシイモリ科
Typhlonectidae
Indotyphlidae科
Indotyphlidae
Dermophiidae科
Dermophiidae
Siphonopidae科
Siphonopidae
バトラキア上目
Batrachia







































バトラキア上目
Batrachia







































バトラキア上目
Batrachia
有尾目
Caudata
サンショウウオ上科
Cryptobranchoidea
オオサンショウウオ科
Cryptobranchidae
サンショウウオ科
Hynobiidae
サイレン上科
Sirenoidea
サイレン科
Sirenidae
イモリ上科
Salamandroidea
トラフサンショウウオ科
Ambystomatidae
オオトラフサンショウウオ科
Dicamptodontidae
イモリ科
Salamandridae
ホライモリ科
Proteidae
オリンピックサンショウウオ科
Rhyacotritonidae
アンフューマ科
Amphiumidae
プレソドン科
Plethodontidae
無尾目
Anura





































無尾目
Anura





































無尾目
Anura
ムカシガエル亜目
Leiopelmatanura
オガエル科
Ascaphidae
ムカシガエル科
Leiopelmatidae
コスタータ・クレード
Costata
スズガエル科
Bombinatoridae
ミミナシガエル科
Alytidae
キセノアヌラ・クレード
Xenoanura
メキシコジムグリガエル科
Rhinophrynidae
コモリガエル科
Pipidae
アノモコエラ亜目
Anomocoela
トウブスキアシガエル科
Scaphiopodidae
パセリガエル科
Pelodytidae

ニンニクガエル上科
Pelobatoidea
コノハガエル科
Megophryidae
ニンニクガエル科
Pelobatidae
カエル亜目
Neobatrachia







































カエル亜目
Neobatrachia

ユウレイガエル科
Heleophrynidae
アウストラロバトラキア・クレード
Australobatrachia
ヘルメットガエル科
Calyptocephalellidae
カメガエル科
Myobatrachidae
アマガエル上科
Hyloidea
ダーウィンガエル科
Rhinodermatidae
Alsodidae科
Alsodidae
ブラジルガエル科
Hylodidae
Batrachylidae科
Batrachylidae
Cycloramphidae科
Cycloramphidae
ミズガエル科
Telmatobiidae
ツノガエル科
Ceratophryidae
ツノアマガエル科
Hemiphractidae
アマガエル科
Hylidae
ヒキガエル科
Bufonidae
ユビナガガエル科
Leptodactylidae
Odontophrynidae科
Odontophrynidae
スリナムヒメヒキガエル科
Allophrynidae
アマガエルモドキ科
Centrolenidae
ヤドクガエル科
Dendrobatidae
Ceuthomantidae科
Ceuthomantidae
コヤスガエル科
Eleutherodactylidae
コガネガエル科
Brachycephalidae
Craugastoridae科
Craugastoridae
Strabomantidae科
Strabomantidae
セーシェルガエル上科
Sooglossoidea
インドハナガエル科
Nasikabatrachidae
セーシェルガエル科
Sooglossidae
アカガエル上科
Ranoidea
ヒメアマガエル科
Microhylidae
サエズリガエル科
Arthroleptidae
クサガエル科
Hyperoliidae
フクラガエル科
Brevicipitidae
クチボソガエル科
Hemisotidae
Odontobatrachidae科
Odontobatrachidae
ドロガエル科
Phrynobatrachidae
アフリカアカガエル科
Ptychadenidae
ゴライアスガエル科
Conrauidae
イワガエル科
Petropedetidae
アフリカウシガエル科
Pyxicephalidae
Micrixalidae科
Micrixalidae
Nyctibatrachidae科
Nyctibatrachidae
Ranixalidae科
Ranixalidae
ハナトガリガエル科
Ceratobatrachidae
ヌマガエル科
Dicroglossidae
アカガエル科
Ranidae
アオガエル科
Rhacophoridae
マダガスカルガエル科
Mantellidae


分類表更新:2020年01月


両生綱(Class Amphibia)

サンショウウオ、カエル、アシナシイモリの仲間です。幼生は水中で鰓呼吸を行い、成体は陸上で肺呼吸を行うものが多いです(但し皮膚呼吸にも頼っています)。皮膚は乾燥に弱く、水辺から離れることが困難です。変温動物です。

和名は両棲綱とも書きます。但し「棲」の字が常用漢字に含まれないため、「生」の字で書かれることが多いです。

古生代に肉鰭類(Sarcopterygii)(= 総鰭綱(Actinistia) + 肺魚綱(Dipnoi))から進化したグループとされます。初めて陸上に適応した脊椎動物です。

現生両生綱は全て平滑両生亜綱(Lissamphibia)に所属します。過去(古生代 - 中生代)には別の亜綱のグループも生息していましたが、既に絶滅しています。現生両生綱の姉妹群は有羊膜類(Amniota)(= 爬虫綱 + 哺乳綱)です。

現生両生綱は無足目、有尾目、無尾目の3目74科から成ります。まず無足目が分岐して、有尾目と無尾目が姉妹群である学説が有力です。

当サイトの両生綱分類は主に[AmphibiaWeb (2019)]に従っています。

無足目(Order Gymnophiona)

アシナシイモリ目、Apodaとも。アシナシイモリの仲間です。学名のGymnophionaは裸の蛇を意味します。10科から成ります。

足と目が退化しており、ヘビのような外見をしていますが、ヘビやミミズトカゲとは異なり、両生綱の仲間です。地中に生息する種が多いです。

中南米やアフリカ、東南アジアなど熱帯地方に生息しており、日本には生息していないため、日本人にとっての馴染みは薄いです。

有尾目(Order Caudata)

Urodelaとも。サンショウウオ、サイレン、イモリの仲間です。3上科10科から成ります。姉妹群は無尾目です。

その名の通り尾を持ちます。他の両生綱の目と比較して、トカゲに似た外見をしており、基本的な形態を維持しています。

英名はサラマンダー(Salamander)で、ギリシア語で火のトカゲを意味しています。かつて四大元素を司る火の精霊と考えられていたことに由来します。

北米、ユーラシア北部など主に北半球の温帯から冷帯に生息しています(一部の種のみ中南米(熱帯)にも生息)。日本にも生息しています。

サンショウウオ上科(Superfamily Cryptobranchoidea)

オオサンショウウオ、サンショウウオの仲間です。2科から成ります。日本にも生息しています。

漢字で書くと山椒魚であり、山椒 (*1)に似た香りの種がいることに由来します。井伏鱒二の同名小説としても有名です。

サイレン上科(Superfamily Sirenoidea)
= サイレン科(Family Sirenidae)

ドワーフサイレン、サイレンの仲間です。1科2属5種のみから成ります。

アメリカ合衆国とメキシコに生息しています。日本には生息していません。

イモリ上科(Superfamily Salamandroidea)

イモリの仲間です。7科から成ります。日本にも生息しています。

漢字で書くと井守です。水田や井戸の害虫を食べてくれる(守ってくれる)ことに由来するとされます。

無尾目(Order Anura)

カエルの仲間です。5亜目相当54科から成る、両生綱の中では最大のグループです。姉妹群は有尾目です。

その名の通り(成体は)尾を持ちません。但し幼生は尾を持っており、四肢がなく、俗にオタマジャクシと呼ばれます。

ジャンプが得意、ケロケロと鳴くなど、カエルならではの特徴が有名です。一部の種は食用にも利用されます。

砂漠や極地などを除く世界中に生息域を広げています。日本にも生息しており、「かわず」という和名もあるなど馴染みが深いです。

ムカシガエル亜目(Suborder Leiopelmatanura)

オガエル、ムカシガエルの仲間です。2科から成ります。無尾目の中では最も初期に分岐した原始的なグループとなります。

コスタータ・クレード(Costata)

スズガエル、ミミナシガエルの仲間です。2科から成ります。当サイトの分類表では亜目相当としていますが正式な分類階級は未定です。

無尾目の中ではムカシガエル亜目に次いで分岐した原始的なグループとなります。

キセノアヌラ・クレード(Xenoanura)

メキシコジムグリガエル、コモリガエルの仲間です。2科から成ります。当サイトの分類表では亜目相当としていますが正式な分類階級は未定です。

無尾目の中ではコスタータ・クレードに次いで3番目に分岐したグループとなります。

アノモコエラ亜目(Suborder Anomocoela)

トウブスキアシガエル、パセリガエル、コノハガエル、ニンニクガエルの仲間です。4科から成ります。

無尾目の中ではキセノアヌラ・クレードに次いで4番目に分岐したグループとなります。姉妹群はカエル亜目とされます。

カエル亜目(Suborder Neobatrachia)

ユウレイガエル、カメガエル、アマガエル、セーシェルガエル、アカガエルの仲間です。1科+4上科相当の計44科から成ります。

5つある無尾目の亜目相当のグループの中で最大の規模を誇ります(無尾目の大半(9割以上)を占めます)。姉妹群はアノモコエラ亜目とされます。

日本に生息しているカエルは全てこのグループに所属します。ヒキガエル(ガマガエル)、アマガエル、アカガエル、トノサマガエル、ヌマガエル、アオガエルなどが有名です。

アウストラロバトラキア・クレード(Australobatrachia)

ヘルメットガエル、ヌマチガエル、カメガエルの仲間です。2科から成ります。当サイトの分類表では上科相当としていますが正式な分類階級は未定です。

アマガエル上科とは姉妹群とする学説が有力です。

アマガエル上科(Superfamily Hyloidea)

ツノガエル、アマガエル、ヒキガエル(ガマガエル)、ヤドクガエルなどの仲間です。20科から成る大きめのグループです。

日本にも生息していて、アマガエルやヒキガエル(ガマガエル)は有名です。

ヒキガエルは毒を持ちますが、その毒からは「ガマの油」が採れるといいます(但し実際には植物のガマ (*2)や馬油などであったとされます)。

南米に生息しているヤドクガエルの仲間は毒を持ち、体色が鮮やかな種が多いことで有名です。

セーシェルガエル上科(Superfamily Sooglossoidea)

インドハナガエル、セーシェルガエルの仲間です。2科から成ります。アカガエル上科とは姉妹群とする学説が有力です。

アカガエル上科(Superfamily Ranoidea)

ヒメアマガエル、ヌマガエル、アカガエル、アオガエルなどの仲間です。19科から成る大きめのグループです。

日本にも生息していて、アカガエル、トノサマガエル、ヌマガエル、アオガエルなどが有名です。外来種になりますが、ウシガエルも有名です。

なお食用ガエルの多くはこのグループに所属しています(ヨーロッパトノサマガエルやウシガエルなど)。

ゴライアスガエル科に所属するゴライアスガエルは最大で体長30cm、体重3kgほどもあるとされ、無尾目最大種です。


解説文更新:2020年01月18日

  1. ^ ムクロジ目ミカン科
  2. ^ イネ目ガマ科

参考




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